土曜日, 12月 19, 2009

12月の町並み

12月になって少し夜の街が明るくなりました。とはいっても昨年住んでいたモンペリエの町なかと比べると地味ではありますが。街路灯に星の明かりがついたことと光の橋が道を横切っていることくらいです。
 
ここが唯一のメインストリートです。X印の街灯はバゲットを表していて街で唯一のパン屋さんです。その向かいには教会、薬屋、役場の支所があります。

 
こちらは道路に面したお家です。道路からよく見えます。田舎ではありますがクリスマスに向けて少し華やかになっています。さすがカトリックの国ですね。


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Repas de Noël その3

 研究所に一人の中国人がいます。いつも会話する機会がないのですが、今日の食事会で隣の席だったのではじめてじっくり話をすることができました。私は中国系の人と話しをするときは先ず自分の名前を漢字で自己紹介することにしています。彼の名前も漢字で書いてもらいました。彼の故郷は北朝鮮と中国の国境にあるのだそうです。あの川の近くなんだそうです。大学まで中国にいたようですが修士からスウェーデンのヨーテボリ大学に通いそこで学位を取ったようです。

 彼との会話で印象に残ったのは「将来中国に戻る予定はあるのか」と聞いて彼が言った言葉です。「どこでもいい」「最近は中国では定職にはこだわっている人はいない」「時代はものすごい速さで変わっている」「今の日本の研究所にずっと勤めるつもりなのか」・・。経済成長著しい中国人のたくましさを垣間見た気がしました。彼はいつも一人で食事をしていて、今日も食べ終わるとすぐ一人で出て行ってしまいました。

Repas de Noël その2

 今日の食事会でたまたま近くに座っていたフランス人が知っている日本語を披露してくれました。

ハラキリ、サムライ、ショウグン、ハイク、スシ、サケ、フジヤマ、ゲイシャ、カミカゼ、バンザイ、セップク、カラテ、キモノ、カイシャク、マンガ、オハヨウゴザイマス、スドクそのほか電機メーカー、自動車会社の名前など・・・。

 フランス人の日本に対する認識がよくわかって面白いものです。どういう単語が飛び出すかは大体予想はしていたのですが介錯なんて難しい単語を良くぞ知っていたと感心しました。俳句は少し高級ですが確かに本屋さんに行ってもHaïkuの本は見かけます。フランス人がハイクをどのように認識しているのか、ちょっと興味がわくのでそのうち本を見てみようかと思います。Sudokuは数独という日本語に対応するもののようで、一種のパズルのようなもので本屋さんにはたいてい置いてあって結構人気があるようです。私はしたことないのですがフランス人は待ち時間や休み時間に興じている姿をよく見ます。それから富士山のことはフジヤマで通っているようです。あとで調べたのですがWikipediaでもFujiyamaのことは言及されています。ただ間違いだとちゃんと書かれてはいます・・・。

Repas de Noël その1

 今日はクリスマス前の最後の金曜日です。食事会(Repas de Noël)が企画されていることは知っていましたが、まさかそれがランチだとは日本人的には発想できなかったのです。昨年いたモンペリエの研究所でそんな企画はありませんでしたから。私はいつもと同じように食堂に向かったのですが、いつも一緒に食事する友達たちは私は今日はもう帰るからといって帰っていきました。仕方なく一人で食堂に向かうと、そこはどこかのレストランのように様変わりしていて驚きました。大部分の人がすでに着席していてとりとにかく空席を見つけて着席しました。サンタの帽子をかぶっている人がちらほらいて中には赤いコートを羽織って髭までつけている人もいます(完全にサンタクロースになっています)。アペリティフから始まってフォアグラの前菜、カモのロースト、チーズ、デザート、コーヒーとフランス料理のフルコースでした。ボルドーワインもボトルがあって皆さん昼まっぱらから飲んでます。そして食事会は3時間近く続いたのでした。途中、机をたたきながら歌いだすグループもいてほとんどドンちゃん騒ぎです。それにしてもこの食事の費用はどこから出ているのかと気になってしまいます。いつも昼食は部内者料金で食べているのですが今日は支払いすらしませんでした。食事のあとは流れ解散でした。そして今日を最後に年末年始の休暇に入る人が多い感じです。

寒波


 朝、車の鍵を開けようとしたら鍵が回りません。昨夜降った雨が凍りついたようです。力を入れて何とかまわしたところまではよっかったのですが、扉が開きません。取っ手が壊れるのではないかと心配しつつ強引に引っ張ってあけました。

車の窓に張った氷の模様が綺麗でした。水溜りにも氷が張っていて道路も凍てついていて路肩を走ると危険でした。今は日本でも大雪になっているようですが今日は昼間に雪が降りました。

Soutenance

 先週と今週は二人の友達の学位論文の発表会(Soutenance)を見てきました。発表会は公開で行われるので誰でも聴講できます。はじめに審査委員が名前と所属を言って聴衆に自己紹介します。それから研究発表が40~50分くらいあり質疑応答になりますが、質疑応答も一時間ほどになります。

 審査委員会の構成は指導教官(Directeur)が1人と副指導教官(Co-Directeur)が1-2名でRapporteurとExaminateurと呼ばれる人が各2名ほど、計6-7人で構成される感じです。フランス人から聞いた話なのですが学位審査を受けるためにはまずRapporteurに審査の2ヶ月くらい前に論文を見ていただく必要があるのだそうです。Rapporteurが論文が学位授与に相当する内容であると判断したら、Examinateurを交えた審査会を設定できるようです。

 最近(ここ4-5年)の傾向としてRapporteurの一人はかならずフランス国外の同業の(著名な)研究者にお願いするようです。これは少しうらやましいところです。発表と質疑応答は主にフランス語で行われますが、海外の研究者との質疑だけは英語になります。院生にとっては一時間の質疑をこなすのはかなりハードかもしれません。質疑は主にRapporteurとExaminateurが行い専門分野の一般的な知識を問う内容のもの(専門分野の研究の立案と遂行能力があるかどうか)と細かい内容の質問に分かれる感じです。細かい内容になると論文の○ページの××はどういうことかとか△△の方がよいのではないかとかというようなことになります。質疑応答の最後には指導教官と副指導教官がそれぞれ学生の研究内容・研究態度など私的な面も含めて講評を述べます。院生へのエールも含まれます。ここまでくると笑いも交えて和んだ雰囲気になります。最後に聴衆からの質問を受け付けますが質問できるのは学位保持者だけとのことです(でも質問する人はいないようです。「結婚は?」とか冷やかしが飛んだりもするようですが・・)。

 以上で発表会は終わりで審査委員以外は会場の外で審査結果を待つことになります。時間にして10-15分くらいでしょうか(この季節寒い中、外で待たされます)。その後会場に再び戻り審査委員長(学部長くらいのひとらしい)が講評を述べたのち○○大学○○の学位を授与しますと宣言して終わりです(この瞬間会場から拍手です)。

 その後、本人とその家族が主催する簡単なパーティが催されシャンパンなどが振舞われます。要するに審査会はよほど論文がひどくない限りパスできる前提になっています(とは言えども前日くらいから本人はかなりナーバスになっています)。審査会とその後のパーティには家族や婚約者(いれば)も参加します。ここまでの式次第はどの審査会でも同じようなものだそうです。その後は研究室の慣わしでまちまちとのこと。私の所属する研究領域では研究所の食堂に場所を移動して2次会があります。これは夜10時過ぎまで続くのです。

金曜日, 11月 27, 2009

Arbouse

 前回、紹介した赤い実のなる木のことです。友達に名前を教えてもらいました。フランス語でArbouse(アルブーズ)といいます。手持ちの仏和辞典によると「イワナシの実」となっていたのですが、何とも腑に落ちなかったのでネットで調べてみたところ学名でArbutus unedoといってイチゴの木(Strawberry tree)と呼ばれているようです。


この木は珍しく花と実が同時期に楽しめます。実は一年かけて熟するようです。



花と実が同時にあるのがわかるでしょうか。



全体の感じは低木です。



実の食感は鮮度の落ちたリンゴといった感じでしょうか。酸味を抜いたシャシャンボと言っても良いかもしれません。科が同じでツツジ科なのです。
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木曜日, 11月 12, 2009

秋雨の季節


最近は毎日毎日、雨の日々です。昨年住んでいたモンペリエとは少し雨の降り方が違う感じはします。急に激しく降ったり止んだりすることがしばしばです。晴れ間ものぞくのですが1時間も続きません。常に傘を携帯する必要があります。フランス人はというと全く傘をさす基準が日本人とは違っていて、かなり降っていない限り傘はさしません。上着が傘のかわりと言ったところです。同じ研究所に中国人がいるのですが彼もやはり傘を使っていました。傘文化圏というのが存在するのでしょうか。誰かと歩くときでも私だけが傘をさすので、「これは文化だから」と言ったら、まじまじと傘をのぞき込んで、「中国製だろ」と言われる始末。たしかに文化というのは大げさかもしれないけど。


突然晴れたりします。虹がかかっていました。残念ながら青空がバックではなくて灰色の雲です。



見ているだけでもきれいですが食べることもできるようです。



このキノコは食べられるのかどうかは知りませんが、キノコをめぐってけんかにもなるそうです。それぞれ縄張りがあるとか。



トウモロコシ畑もすっかり収穫が終って殺風景になってしまっていました。


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月曜日, 10月 26, 2009

Nyköping


StockholmのSkavsta空港はRyanairのハブ空港と言われていますが、そのお膝元にあるのがNyköpingという街です。Stockholmの喧噪を避けて今回はこの街を観光してみました。ホテル代もStockholmよりずっと安いのが良いところです。空港の観光案内所の人の発音によるとNyköpingはニショッピングと聞こえる感じでした。

ここがたぶん街の中心部で見えている建物は役場なのですが、そこのすぐ手前に生えている木はオークの一種でした。仕立て方によってはこんな細長い樹形になってしまうのだと少しびっくりしました。


水と空が美しいです。


ここはお城の前の広場です。お城自体は残念ながら外壁が改装中でした。この季節に観光する人は余りいなさそうで人気もまばらです。



港の様子です。
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Beauvais空港

 先週はスウェーデンのUmeå(ウメオ)で休暇を取ってのんびりしていました。今回もあいかわらずRyanAirで行ったのですが、BordeauxからパリのBeauvais(ボーヴェ)という空港に出るのが結構大変でした。モンペリエからマルセイユのMP2に出る方がずっと楽でした。

 まずBordeauxからはパリのMontparnasse駅へTGVで出てそこからからPorte Maillot駅までメトロに乗りました。どのメトロを利用するのがベストなのかよくわからず適当に6号線にのり途中1号に乗り換えましたが意外と時間がかかってしまいました。空港へはここからからバスで1時間か1時間半くらいなのですが、バスの出発時間は結構適当で定刻より早く出る感じです。人が集まり次第なのでしょうか(当然のことながら行列で速いもの勝ちです)。バスの車内も結構せまく快適とは言えません。バスの切符をネットで買っておくと現地で並んで買わなくてすむのでお勧めです。パリのメトロの切符もできれば前もって買っておいた方が良さそうです。切符を買える機械が少ないのでPorte Maillot駅でかなりの行列に並ぶ羽目になります。私は行列に並ぶ気がなくなったので行列の少ない機械を探してみたのですが、少し離れたところに行列の少ない販売機をみつけました。ただ荷物が多いと歩き回るのは大変かもしれません。
 何事も経験なので一度くらいは良いかもしれないですが次回は別のルートを考えてしまいます。Bordeaux近くにBergeracという空港があるのですが、そこからLondon経由でStockholmまでRyanAirで行けそうなことに気づきました。ただLondonで何泊かすることになるかもしれません。

木曜日, 10月 22, 2009

Toulouse


10月上旬にToulouseに一週間出張した時のことを書いておきます。日曜日始まりの出張だったのですが、日曜日はどこのレストランも開いてなくて(わかりきっていることではあるのですが)McDonaldのお世話になる羽目になりました。ホテルへ帰る途中、開いているパン屋さんとガソリンスタンドを見つけました。SevenElevenもあったのですが日曜の午後は閉店でした。


Toulouseといえば航空産業のメッカです。空を見るとこんな感じで飛行機雲がたくさん見られました。


一週間という限られた短い期間でなかなか街に出る時間もなかったのですが、土曜日に帰る途中、中心街に寄ってみました。研究室の人にJean Jauresへ行くように言われていたので、そこで地下鉄を降りて地上に出てみました。

Toulouseの街で標識に見られるのがオック語です。フランス語とオック語で書かれています。オック語は南フランスの言葉なのですが、それを話す人の高齢化が進んでいるといわれています。Toulouseの地下鉄の車内アナウンスはフランス語ともう一つ別の言語が聞こえてくるのですがこれもオック語なのかもしれません。ちなみにToulouseの地下鉄は無人運転されています。結構混雑していてドアの付近でもたついているとドアが容赦なく閉まるのでとても危険です。



Toulouseの街の感じです。赤系の建物が多い印象です。



ToulouseにはCanal du Midiという運河が流れていて地中海のSète(モンペリエの近くですね)からガロンヌ川を経て大西洋に続いています。Terに乗ってToulouseからBordeaux間を走ると一部でこの運河に線路が沿っている感じで車窓からこの運河を見ることができます。


Toulouseは概して風が強くて(風は季節柄と言うこともあるのだそうですが)寒いようで実は蒸し暑いのです。朝は上着を余分に着ていないと寒いのですが、これは風が強く吹きつけるためです。生えている植物は日本の照葉樹林帯に近いものを感じてしまいます。タイサンボクとかも植えられていました。
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土曜日, 10月 03, 2009

マドリード空港


ボルドーからまずマドリードへ行ったわけですが、降り立ったときの印象は、とてもさわやかで暖かかったと言うことです。

飛行場はとても広くて端から端まで歩くのに20分くらいかかる感じです。この飛行場は残念なことに分煙が徹底されていません。喫煙所はあるのですが、ただ仕切られているだけで、吸煙装置はついている感じですが、いかんせん天井がないので(解放状態なので)、ターミナルのどこにいても何となく煙たいのです。



マドリード空港から見た空の色は水色でした。空から見たマドリード付近は茶色の大地に見えました。緑が少ない感じがしました。季節のせいなのでしょうか。ヴァレンシア上空から見た大地の方が緑が多い感じがしました。マドリードからボルドーへの帰りは夜だったのですが、空から見た夜景が印象的でした。街の明かりが大地に描かれた絵のように見えたのです。たいていは川や海岸線や幹線道路に沿って神経網のような明かりが見えるのですがマドリード付近で見た夜景は違いました。
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Valenciaの街

ヴァレンシアでワークショップがあったので行ってきました。すぐ隣の国なのですが大西洋側のボルドーから地中海側のヴァレンシアまで行くのは意外と時間がかかるもので、ボルドーからマドリード、そしてヴァレンシアと飛行機を2回乗り継ぎ一日がかりでした(飛行機に実際に乗っていた時間は合わせても3時間ないのですが)。ヴァレンシアに降り立って最初に感じたのは暖かいけど風が少し強いと言うことです。今はちょうど雨期らしいので風が強いのはそのせいかもしれません。
飛行場から地下鉄で宿の近くまで行き街を歩いてみました。地下鉄をでてびっくりしたのが、これです。街路樹なのですが柑橘系の果樹が植えられているのです。



宿の近くの風景ですが、街も車もきれいだし、赤信号を律儀に守っている歩行者の数もフランスより多いし、なんかずっと先進国っぽく思えてしまいました。



これはワークショップが開催された研究所の廊下なのですが、至る所にバケツが置かれています。実は雨漏りを受けているバケツです。基本的に雨が降ることは想定されていない街のようで、飛行場、ショッピングセンター、地下鉄と、バケツが至る所に置かれていたのでした。これが雨期の風物詩なのかもしれません。前をよく見て歩かないとバケツでつまずきます。



街の中心部近くの風景です。建物のデザインや色合が見慣れたフランスとは全然違っていてとても新鮮でした。夜の街は暖色系の街灯なのですが、フランスより明るくて眩しいくらいでした。
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月曜日, 9月 21, 2009

町のお祭り

 週末、近所でお祭り(Fête)があったのでのぞいてきました。土曜の夜は花火が上がりました。遊園地が即席でできあがっていました。

この乗り物、結構速く回転していました。逆回転したり、大人でも十分楽しめそうです。



こちらは、車を運転してぶつけ合って遊ぶようです。結構激しくぶつかり合っていました。結構危険かもしれません。車の後部になにやらポールが立っていたのですが、電源を天井から受けて動いているようです。



こんな感じで天井と接続しています。電車みたいですね。



日本なら金魚すくいなのでしょうけれど、ここではカモの類を釣り上げて遊ぶようです。写真だと止っていますが実際には水流に乗って動いています。


その他、砲丸を卵に向かって投げて割る遊び(casse à l'oeuf)とか風船めがけて空気銃を打って割る遊びとかありました。大人たちは別のスペースでワインを飲んで踊っていました。
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ボルドーのトラム交通システム

 週末はボルドーの観光名所を無料で見学できる日でした。天気は今ひとつだったのですが友達に是非行くようにも言われていたので、ボルドーまででかけてきました。車でトラムの駅まで行ってそこから中心部へ向かいました。駐車場とトラムが一体になっていて、駐車料金とトラムの往復切符が込みになって3ユーロなのです。車に何人乗り合わせていても3ユーロで往復切符が全員分もらえますから、みんなで乗り合わせていけば行くほどお得になるシステムになっています。値段設定が微妙で、たとえ一人で車に乗って行ったとしても路駐するのではなく素直に駐車場を利用したくなる感じがします(トラムの切符は片道が1.4ユーロで往復で2.5ユーロくらいだったと思います)。おそらくフランス全土に似たようなシステムがあるのだと思いますが、トラムの運行と駐車場の運営がセットになっているのはメリットがあると思います。

Tour Pey Berland

 第一のお目当てはTour Pey Berlandというボルドーの町なかにあってひときわ目立つ塔だったのですが、これに登ってボルドーの街を見てみたかったのです。

天気がいまいちなのですが、これがボルドーの天気なので仕方がありません。塔から東側を見たところでガロンヌ川が見えます。前にそびえているのはたぶんSaint-Michelでしょう。


西側を見るとCathédrale Saint-Andréが見えます。


塔にはハト除けが施されていて、このためなのか全くフンなどが落ちていません。結構効果があるのかもしれません。



塔を下から見るとこんな感じです。ひたすら螺旋階段を登ります。階段は結構暗くて狭かったです。
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木曜日, 9月 17, 2009

パソコン環境

 今滞在中の研究所では全員に専用のPCが用意されています。そしてこのPC以外はインターネットにつなぐことができません。ネットワーク経由で各自のデータはサーバーに自動的にバックアップコピーされるシステムになっているようです。Administrator(管理者)の権限が各ユーザに与えられていないのでソフトウェアを管理者権限でインストールしたいときは研究所の担当者にお願いすることになります。私があまりにも頻繁に担当者を呼ぶので(いろいろなソフトを試す必要があるためなのですが)管理者権限をもらうことができ、以後はソフトのインストールがずいぶん簡単になりました。それでもライセンスが必要なソフトのインストールは担当者に頼むしかありません。日本語のIMEもインストールしてもらい日本語の入力も普通にできるようになりました。ただし日本語入力の切り替えキーがないので不便なのですが「Dさんの長押しIME起動2」に助けてもらっていました。

 これで日本語の109キーボードがあればデバイスマネージャーで日本語キーボード用のドライバソフトをインストールして使用することで日本語環境は完璧なのでしょうが、IMEのインストールだけでは括弧などの記号の配置まで変える(109キーボードの配置にする)ことができません(当然ながら101キーボードの配置のままです)。括弧などの記号を多用するプログラミングのような作業では使い慣れた日本語の配置にしないとストレスが高すぎて疲労感が増大します。109キーボード用のデバイスソフトをデバイスマネージャーで強引に選択してインストールする方法(参考サイト)でもかなり109キーボードの配置に近づきますが打てない記号があるので(キーの数が少ないので仕方ないのです)、私はNodokaというソフトを使っていました。柔軟にキー配置を変えることもできて小回りがききます。これは「窓使いの憂鬱」の後継版とのことですが、それよりずっと使いやすくなっています。
最後に位置がオリジナルから変わるキーにラベルをシールで貼り付けて109キーボードにして使っています。こうしないとキーを見てしまったときにミスタッチすることが多くなるのです。ただ残念ながら結局、日本語キーボードを注文してしまいました。というのはそもそもキーの数が違うので完全には同じ配列にすることができないことと、左シフトキーが小さくて遠いために左小指の関節を痛めてしまったためです。海外に行くときは使い慣れた日本語のUSBキーボードを持参していくといいかもしれません。日本語キーボードにしてもCygwinでSSH端末を立ち上げると結局英語配置に戻るのでxmodmap.jpをありがたく使わせてもらっています。

 テキストエディターについてですが日本語のソフトをインストールするとたいていはメニューとかが文字化けして使う気がうせてしまうのですが、MaruosakuraWが調子よく使えます。
 OpenOfficeもよいですが、最近はあきらめてMS-Office2007を使っています。私はOffice2000を愛用していたので操作感のまったく異なるOffice2007はあまり使いたくなかったのです。しかもフランス語版ですから2重苦なのですが、Googleで検索すると画像を多用してわかりやすく使い方を説明してくれているサイトがたくさん見つかるので重宝しています。

 フランス語版のExcelで面食らったのが関数名です。なんと関数名まですべてフランス語になっているので初めは途方にくれてしまいました。日本語版Excelで作成したファイルをフランス語版Excelで開くと関数名が自動的に変換されるので、ファイルのやり取りには問題はなさそうなのですが・・・。「Microsoft Excel function translations」というサイトで各言語における関数名の対応表を見つけたので表をプリントアウトして机の上においています。あと小数点がカンマなのでピリオドに設定を変更しました。関数の引数区切りがカンマではなくセミコロンなのですがこれは変更できなさそうです。日本でなじんだフィルダウンのショートカットはCtrl+Dですが、こちらではCtrl+B(たぶんBasというフランス語に由来するのだと思いますが)なのでいつも失敗しています(Ctrl+Dだと横方向にフィルされます)。

 メールはすべてGmailに転送して利用しています。SPAMフィルターが賢いのとブラウザでの操作感が便利だからです。SPAMフィルターはたまにSPAMでないメールをSPAM扱いして迷惑メールフォルダに分類してくれることがあるので注意が必要です。万が一のことを考えてYahooメールにも転送はしています(YahooメールのSPAMフィルターはあまり強くない感じなのである意味よいのかもしれません)。Gmailでは「Gmail Template Switcher - v 2.0」をインストールすると複数の署名を切り替えて使えるので便利です。他のGoogle関連ではGoogleノートブックが便利で気に入っているのですがサービスが終了してしまったのでいつまで使えるかわかりません。うしろむきでんぐりがえし: Googleノートブック Firefox addonをFirefox 3.5で無理やり使うで使っている状態です。いくつか代替のサービスも試しては見たものの今ひとつ気に入ったのが見つかりません。

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水曜日, 9月 16, 2009

はしりまわる動物たち


買い物に行く途中にある養鶏場です。土地が広いと家畜ものびのび飼われている感じがします。

羊さんです。ここは実は研究所の敷地内なのですが、ご近所さんで飼われている羊が迷い込んだようです。飼い主さんとおぼしき人がやってきて捕まえようとしていましたが、走り回ってなかなか捕まえるのは難しそうです。私ももう少し近くまで近寄りたかったのですが、これ以上近寄ることができませんでした。
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スーパーに行く

 モンペリエにいた頃は土曜日の午前か夕方に買い出しをしていました。トラムがとても便利でコマーシャルセンターの前に駅や停留所があることに感動したものです。でも町なかはやはり人が多いのでレジの行列はただ者ではありません(この行列を避けるには土曜日の午前中が狙い目ではありますが)。平日の夕方、コメディー広場やポリゴンのスーパーに行ってレジの行列を見るとそれだけで、買い物する気が失せて畏れ戦き退散することがしばしばでした。今暮らしているボルドーの郊外はそれとは対照的です。公共交通機関はあまり頼りにならないので自家用車を利用することになりますが人口密度が低いので店もあまり混んでいませんから快適です。レジの行列もびっくりするようなものはありません(小切手で支払う人がいると結構時間がかかるので行列の長さだけでは待ち時間は決まらないのではありますが)。20時閉店なのですが、閉店間際に駆け込んで買い物することがあります。びっくりしたのは閉店の1~2分前になると店の照明が落ちます。レジの所だけはついていますが・・・。これはお客さんを追い出すには確かに効果的な方法です。

日曜日, 9月 13, 2009

Intermarchéの肉売り場

 家の近くにIntermarchéというスーパーがあります。要はショッピングセンター兼デパート兼ホームセンターみたいなところでそこへ行けば大概のものは手に入ります。ときにSupermarchéだったりHypermarchéとなっていたりします。モンペリエではCarrefourというスーパーが多かったのですが、今私の住んでいる近辺にはないようです。Intermarchéは日曜は午前中だけ営業しています。ただ日曜日の午前中はのんびりしたいことも多いので特に行くことはありません。基本的に日曜日はすべての店が閉まっているというフランスでの生活に慣れてしまったようです。
 このIntermarchéで最近興味をそそっているのが肉売り場です。モンペリエのスーパーでは見なかった部位が売られています。切り身ではなく丸ごとパックに入っているので見た目が少し生々しいことがありますが・・。内蔵を含むあらゆる部位が売られているので、それらを食べる文化があるのだと思いますが、いつも興味津々で考える部位があります。ブタやウシの脳みそです。あまり食べてみたいとは思わないのですが、どうやって料理して食べるのかまったく想像できません。

日曜日, 8月 30, 2009

再びのモンペリエ

 七月にモンペリエ(Montpellier)から引っ越して以来、はじめてモンペリエに戻りました。出張だったので全くのんびり過ごす時間もなく慌ただしく過ぎました。夜に着いたのですが、ちょうど夕涼みをするにはよい気温でとても気持ちいい夜でした。ボルドー(Bordeaux)はまだ8月ですが夜になると寒くて寒くて上着が必要です。やはり夏はある程度暑くないと寂しいものです。
 翌日、帰る前にワインを買いました。やはり南仏のワインの味が忘れられないのです。ボルドーのワインは総じて悪くないですが、上品な反面、なんか物足りなさを感じてしまいます。幸か不幸か私の舌は南仏の味に最適化されてしまったようです。初めて過ごす環境はやはりとても重要なのでしょう。余談ですがこれは味覚に限ったことではなく卒研でどこの研究室に配属されるかも、その後の人生に大きく影響します。
 昼食は時間がなかったのでKEBAB屋さんで軽くすませました。サムライ(Samouraï)ソースなどというものがあったので興味本位で頼んでみたのですが、マヨネーズに唐辛子が混ざっているようなピリ辛系のソースでした。これはこれでおいしかったですが唐辛子とサムライの関係が今ひとつ不明です。
 モンペリエの太陽はやはり強く昼間はとても暑いものです。でも風がとても気持ちいい。からっとした風と抜けるような空がすべてを忘れさせてくれます。町なかの雑踏にあるにもかかわらず、どうしてこんなに気持ちが良いのか不思議なのです。

SNCF

 モンペリエ出張はSNCF(フランス国鉄)に乗っていきました。ボルドーからは4時間とちょいの列車の旅です。順調に行けばの話です。線路の上で突然、数時間止ったりすることもありますから、日程には余裕を持って計画するか、行き当たりばったりで運に身を任せることになります。ちなみに私の乗った電車は15分遅れました。前日モンペリエへ向かった院生の電車はNarbonne(ナルボンヌ)で2時間ほど止ったそうです。そしてモンペリヘからボルドーへ戻る電車は1時間15分ほど遅れました。幸か不幸かよく遅れる旅でした。
 トイレの扉は閉まらないままだったし、お世辞にもきれいとは言えないし、やはりJRが素敵に見えてしまいます。車内販売のワゴンもたまに通路を通っていきますが、たいがい男性がワゴンを押していますが、商売気はなく無言で静かに通り過ぎていきます(寝ている人を起さないための配慮かもしれませんが・・たぶん違うと思いますがね)。
 電車の行き先を書いた紙が窓に張ってあるのですが、これもたまに違っていることがありますので、何が正しいのか直感が頼りになります。以前マルセイユ行に乗ったときにふと窓を見てアビニョンと書かれていて乗り間違えたかと慌てたことがありますが、マルセイユまで行ってくれました。
 ホームまで誰でも自由に入れるのはSNCFの良いところですが、そのおかげで恋人たちは出発直前まで熱烈なキスを交わすことが可能になっています。
 日本の感覚でいるといろいろな点がかなり異常に見えるのですが、フランスではこれが普通というか、誰も怒りもしません。電車に登ることは禁止されていますという注意書きがあったり、落書き(芸術?)がそこら中に目についたり、いろいろ観察するのもお国柄の違いがわかって楽しいものです。

PRÉFECTURE DE GIRONDE

 Gironde(ジロンド)県の県庁まで滞在許可証をもらいに行ってきました。ひと月ほど前にすでに呼出し状が届いていたのですが、なかなか機会がなくて町まで出ることができなかったのです。ちょうどモンペリエに出張することになったのでBordeauxに出るついでに県庁まで行ってきました。呼出し状に書かれていた県庁の住所について前日にGoogleでだいたいの位置をつかんでおきました。当日は適当にトラムを数駅前で降りて歩きました(街は歩いた方が楽しいので)。県庁への道路標識も出ていて何の問題もなくたどり着いたまでは良かったのですが、行ってみると県庁は引っ越したとの張り紙が・・・。あまりにもフランスらしいので思わず苦笑いしてしまいました。まぁ時間に余裕がある時は笑ってられますがね。滞在許可証の窓口は29 rue Castéjaとのことです。Googleでしらべてみると北の方向へ行けばいい感じなので、あとは持参したボルドーの地図を頼りに歩きました。途中交差点で地図を広げてみていると、「何か探しているのか」と助けてくれる人がいたので、とりあえず「県庁に行きたいんだけど」と試しに言ってみました。案の定、引越前の場所を説明してくれました。県庁が引っ越したということはフランス人でさえ知らないようです。まぁ県庁はフランス人でさえ行きたがらない場所ですし、たいていの人は行く必要がないでしょうから知らなくて当然と言えば当然かもしれません(道路標識でさえそのままだったし)。

火曜日, 8月 25, 2009

Pyla

 週末Pylaというところへ職場の友達と遊びに行ってきました。 そこは大西洋に面する砂丘地帯でした。Pylaと言われても何のことだか想像もできず、とにかくついていったというのが正直なところです。かなり有名な観光地らしく、屋台などの出店(夏場だけらしいけど)もあって結構な人出でしたが、とにかく広い場所なので一度砂丘に登ってしまえば、それほど人混みを感じることはありませんでした。

これはちょうど砂丘を登り切ったところで陸側を望んだものです。広大な森林が広がっています。Bordeaux方面から車で来る途中もずっとこんな感じで道の途中は見渡す限りの森林地帯でした。製紙会社の工場があったり、山火事を監視する塔があったりするくらいでした。一旦山火事が起きると打つ手はないようですが、最近は道路が増えたり森林の区画ごとに溝を掘ったりして延焼を食い止める策がとられたりして多少効果があるとかないとかフランス人の友達が説明してくれました。


砂丘の砂はとても細かくてとても美しいのです。こんな砂丘を歩いたのはたぶん生れて初めてだと思いますが、裸足で歩くととても気持ちいいものです。この砂丘を転げ落ちてしまう人もいるらしく死者も出るようなのですが・・・。



 森林地帯の反対側には大西洋が広がっています。初めて見た大西洋。少し感動です。でも風が強い。本当はとても暑いのだろうけれど、強い風のおかげで、日差しは強くてもそれほど暑くは感じません。この強い風のおかげで砂も細かくなるのかもしれません。この砂丘は毎年すこしずつ動いているらしいです。登った砂丘を下って海に入ってみました。海の水がとても冷たいのです。しかも波の力が強くてあっという間に流されてしまいそうな感じがしました。日本の海で最後に泳いだのは遙か昔なので、よく思い出せないのですが、海で危険を感じたことはなかったと思います。自分のなかの海に対するイメージが少し変わった感じがします。日本に帰ったら日本の海に行って泳いでみたくなりました。

 
大西洋に沈む夕日です。8:40PMくらいです。
この日は砂丘に登ったり、海に入ったり、ラケットという羽子板遊びのようなものに付き合ったりと、とても疲れました。
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