金曜日, 2月 27, 2009

春到来、花が咲いて花粉飛ぶ

 今週の火曜日のフランス語クラスが終わってからスペインの友達に誘われてカーニバルのお祭りを見に行ってきました。名前だけは知っていましたが、どういうものか何も知らなかったので見てみたかったのです。一言、感想を言えば「若者のどんちゃん騒ぎ」と言ったところでしょうか。変装をして練り歩いていました。ワインを片手に持ってラッパ飲みしながら歩いている人も結構いました。変装した人に抱きつかれたりもして自分の身の回りに注意したくなる危険な雰囲気でした。それはそれで楽しかったですが。春の到来を告げる祭りのようです。
職場の空き地にも咲いている花が増えました。風さえなければもう暑いくらいです。これで花粉の飛散が収まれば私にとっても春になると思います。花粉症が今年はいつになくひどくまだまだ外出は控えています。マスクをしたいのですがフランスでは誰もしていません。日本には花粉専用のマスクやゴーグルがあるという話をフランス人にしたらかなりびっくりされました。マスクなんかして町なかを歩いたら、よほど変な病気だと思われるからやめた方がいいとまで言われる始末。しかしそういう彼自身、花粉症のようでつらそうでした。それにしてもフランスまで来て花粉症に悩まされるとは思ってもいなかったです。去年の花粉の季節はフランス行が決まっていたのですが、これで花粉から解放されると思って喜んでいたのが馬鹿らしくなりました。フランスの花粉は日本のスギより手強のかもしれません。
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日曜日, 2月 22, 2009

日本を説明する

 海外で暮らしていると日本のことを説明しなくてはならない状況になることがしばしばある。何をどう説明していいのかすらわからないことがしばしばなのであるが、それでも、なんちゃって日本人としてとりあえず何かコメントしなくてはならない。言葉(英語)に詰まり、まわりの視線を痛く感じることはしばしばある。私の受けた英語教育はやはり受身の読み書き教育だったから、日本に関する話題を日本語以外の言語(英語)で説明するというのは、海外で暮らして必要に迫られて初めて経験する難関なのである。

 とりあえず虎の巻をと思い、最近読んだのが「日本-その姿と心-」である。これは日本語と英語との対訳になっていて日本の自然・経済・政治・文化が一通り触れられている。広く浅くという感じの本なので余り面白みはないのだけれど、我ながら知らなかったこともあったのでまずはそれを書きとどめておこうと思う。

・人口一万人あたりの研究者人口世界一(P.276)
日本の場合、研究者の中には博士課程の院生が含まれているとは思うけど、それでも世界一の割には成果が上がっていない感じがする。分野によるかもしれないけれど、私の感覚ではフランスの方が研究者の層が厚そうな感じがするのはなぜかだろうか。

・文化庁の統計によると神道・仏教・キリスト教の人口を合計すると日本の人口の2倍になり外国には例がない(P.340)
さもありなんという感じですね。Zenの精神というのをこちらでよく聞かされるのですが、日本人の私ですらピンとこなかったのです。どうやらここでは忍び難きを耐えるときなどに使われる言葉のようです。フランス人の友達は仏教は宗教ではないと言います。哲学だと。

・日本の一人あたりのタバコ消費量は世界一(P.390)
これはかなり意外です。ウィキペディアを見ると日本は世界4位になっているけど、モンペリエにいるとタバコを吸っている人はそこら中にいるので、フランスの方が消費量が多いと思っていました。

・ポン酢は外来語
ポン酢ってポンカンの果汁に酢を加えたものに由来するのかと思ってましたが、実は外来語のようです。

このような内容はとりあえず楽しめたのだけれど、日本を説明しなくてはならない状況に追い込まれたときにこの本が役に立つかどうかは微妙なところです。

対照的な本に仏文日本絵とき辞典VIE AU JAPONというのあります。この本は「地球の暮らし方」に紹介されていて離日前に購入してフランスに持参した本なのですが、意外と役に立つことがありました。私のフランス語の能力ではとても自分で説明はできないのですが該当するページを開けて見せてあげるだけでかなり効果がありました。皆さん興味津々で、これはどこで買ったのかと聞かれる始末でした。マンガチックな絵が多用されていてとても読みやすいですし、ポケットサイズで気軽に持ち歩けるのもいいところです。

木曜日, 2月 19, 2009

監視カメラ

 CIRADの食堂には監視カメラが導入されているらしい。実際に設置されているのはメインキャンパスの食堂なので私がいるキャンパスの食堂にはないのですが。その設置目的を聞いて一瞬耳を疑い何度か聞き返して確認しなくてはならないくらいだった。なんと食堂の昼食時の行列をリアルタイム画像でイントラネットで配信しているのだという。各自のパソコンからその画像はみられるので、それで食事に出かける頃合いを判断するためなのだそうです。しかし行列を避けるなら早く行くか遅く行くかしかないのでは?と思ってしまうのですが。

 この話が信じがたかったのは、日頃フランス人は行列をおしゃべりしながら楽しんでいると思っていたからなのです。でもやはり行列には並びたくないというのが本音のようで、曰く「フランス人は食にはうるさい」、「待てない」、なのだそうです。実は先週と今週はバカンス期間中なので本当はもう少し人口密度が少なくてもいいはずらしいのですが、結構長い行列ができていたのでこういう話題になったのでした。

 「日本にはテクノロジーがあるから、それくらいのこと簡単だろ」といわれてもね・・。「日本人にはそういう発想がないのでは」と答えておきましたが・・。

水曜日, 2月 18, 2009

春の風

先日、8日の日曜日に近くの港町セートにいったことは以前にも書いたとおりですが、朝は天気が良かったのですが昼前くらいから風が冷たくてあまり快適とは言えず、帰りたい気分になっていたのです。セートで見つけたのが桜です。後ろに見えるのが地中海。地中海を望みながら咲く桜は少し寒そうです。2月に入り雨が降る日は少なくなり日差しも強くなって晴れる日が多くなったのはうれしいのですが、風が冷たい。どうやらミストラルというこの地方特有の季節風のようです。

 ミストラルはアルプスに突き当たった風がローヌ川沿いに吹き下ろす風のことですが、モンペリエにもそのお裾分けが吹いてくるようです。モンペリエはちょうど北側にmassif centralと呼ばれるフランス南部に広がる高地のおかげで直接の風の通り道からは外れているようですが、皆無というわけにはいかないようです。経験的にこの風は昼前くらいから吹く感じがします。どこかに出かけるときには午前中、しかも昼前には帰るに限ります。なんかの花粉のせいなのか目がかゆく、鼻の調子も花粉症気味です。

 今年日本ではスギ花粉の飛散がすでに始まったと聞きます。春一番ももう吹いたそうです。春一番は暖かい南風。日本では春の風は暖かいはずなのですが、こちらでは春の風は冷たいみたいです。日の出もだんだん早くなり、朝トラムに乗るときには日に日に明るくなっているのはうれしいことです(ただ遅刻しているのではないかと気が焦るのです)。真っ暗の中、仕事に出かけていた日を思うと、うれしい限り。でも風は冷たい。もう少しの辛抱かな。

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褒められたら

 日本から相棒が送ってくれた本が到着したのでしばらく楽しめそうです。格安で海外への発送を代行してくれるサービスもあるようですが、これだと二人で読み回しすることができないので、とりあえずまず日本の自宅を配送先に指定しています。到着早々まず読んだのが「仕事は5年でやめなさい。」。かなり過激なタイトルではありますが、中身はいたってまともです。松田公太というタリーズコーヒーの社長を務めた人の書いた本です。過激なタイトルと表紙の写真と中身のギャップがなんともミスマッチな感じがします。それはそれで面白いところなのかもしれませんが。

 最後の章で人を褒めることの重要性が指摘されています。フランス人は人を褒めるのがとても上手ですし冗談を言うのも上手です。私はこれはフランス人から見習うべき点だと思いますので、自分の体験を少し紹介したいと思います。

 褒められていやな人はいません。ただ褒められることになれていない私は当初、どう反応して良いのかわからず、とても困ったものでした。けなされることには慣れているので、毒と薬を見分けて、薬は謙虚にいただきますし、毒は遠ざけ、へこたれない自信はあるのですが、その逆の褒められる状況(おだてているのではないかというくらい褒められる)にどう反応すべきかは思考回路にないので、ほほえみつつ固まるしかありませんでした。フランス人を見ながらだんだんわかってきたことは、褒められたらそれを素直にいただき、さらに相手を褒める言葉で返せばいいのです。ここでエスプリが効いていればベストなんですが。褒められるにも日々のトレーニングが必要です。
 

火曜日, 2月 10, 2009

SNCFモンペリエ

週末の日曜日にSNCF(フランス国鉄)でモンペリエの近くのセート(Sète)という町まで遊びに行ってきました。先週は雨が多くてとても気のふさぐ日々だったので、久しぶりに晴れた週末は外に行くことしか考えていませんでした。といっても何の計画もなく当初はモンペリエ近郊の海岸を歩こうと考えていたのですが行ったことのないところに行ってみようと思いモンペリエの駅までトラムに乗ったところでフラリと下車してSNCFの切符を買って、片道5ユーロ、20分の旅に出かけました。セートはよい町でした。しかし風が強くて途中曇ってしまったりしてピクニック日和ではありませんでした。また行きたいと思います。セートの話は日を改めて記すことにしてセートに行くときに使ったSNCFの話です。

これはホームにある電光掲示板の時刻表です。10時7分のCERBERE(セルブール)行のTERに乗る予定のはずなのですが、早速10分遅れと出ています。電車が遅れることは普通にあるようです(10時43分のPERPIGNAN行も10分遅れと出ていますね)。昨年アヴィニョンに行ったときは線路の上で列車が1時間くらい止まってました。しかしJRがそんなに遅れたら「○○人の足に影響が出ました」とニュースになる事態かもしれません。


これはフランスの誇るTGV。流線型の形は新幹線に通じるものがありますが新幹線の方がきれいに感じてしまうのは気のせいかな。
ホームが低いので線路に落ちても自力で間単に上れそうですね。


ホームが低いと電車に乗り込む感じになります。エンジン部分が丸見えです。
JRのホームのように乗車口があらかじめ指定されているわけでもなく、乗客は適当な場所で待っています。
そして電車が止まったところが乗車口となるようです。

結局、20分弱遅れて出発しましたが、そのおかげでいろいろ観察してしまいました。列車が遅れて駅が人でごった返すとかなり不快ですが、ここは人口密度も低いのでのんびりしてしまいます。
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月曜日, 2月 09, 2009

成長の記録

 最近はまっているもの。それがYouTubeである。自分の知らない世界を音と映像で楽しむことができる。それも時間と空間を超えてである。あの頃のあの歌を聴きたい(あの映像を見たい)と思えば頭の片隅に残っているキーワードを頼りにたどり着くことができるばかりでなく、それに関連する情報までわかってしまう。コメントが外国語だったりして、感動は国境を超えるものだ。

 もうひとつのYouTubeの楽しみ。それは成長の記録として見るという楽しみである。息の長いアーティスト、例えば歌手であれば同じ歌で若い頃の映像と最近の映像とで同時に見ることができる場合がある。そんなときは人間の成長を如実に見ることができる。若いときは何と初々しく一途で精一杯なんだろうか、というところが見えてしまう。逆に歳をとると声に若さがなくなってしまうのは仕方ないのだが、その一方で歌うことを楽しんでいることがわかるし、とても落ち着いた雰囲気を醸し出している。

 こんなことを考えていたら、自分の卒論発表の時のビデオを見てみたくなった。助手の先生がとても学生思いで、部屋のすべての卒業生の卒論発表をビデオでとってくれていて最後、皆に渡してくれたのだ。あれ以来自分の発表風景を撮影してもらったこともないけれど、次回は誰かに頼んで撮影してもらいたい気持ちになった。誰が引き受けてくれるかが問題だが・・・。

木曜日, 2月 05, 2009

ある晩

話のネタにと思い、Carrefour(大型ショッピングセンター)で買ってしまったカップ麺(1.24ユーロ)を食べてみました。というのもちょっと食欲がなくあっさりしたものが食べたかったからです。日本にいた頃はインスタント麺を利用する事は特別なもの(ソーキそばとか)をのぞいてはあまりしないのですが、麺を茹でる気力すらないときはありがたいものです(湯を注いで3分待つだけ)。フランス人向けにちょっとこってり脂っこいのではないかと畏れていましたが、全く問題なくおいしくいただきました。自分の味覚が麻痺しているのかもしれませんが本当においしくいただきました。














 麺を食べて元気が出たところで行きつけのスーパーで見つけてしまったお菓子(3.2ユーロ)を食べてみました。中部ピレネー特産と書かれていました。”Petit Gâteau à la broche”です。お菓子を自分で買って食べる習慣は本来はないのですが、未知のものはとりあえず一度は食べてみることにしています。バームクーヘンに似ているというのが第一印象でした。あとでネットで調べてみたら確かに中部ピレネー特産の伝統菓子ようです。焼きたてを食べたらさぞかしおいしいのかもしれません。
ミニチュア白菜かと思われる外見ですがアンディーブ(endive)と呼ばれてます。レタスと同じでキク科の植物です。1kgで6本入っていましたが1.9ユーロでした。通販のサイトを見たら日本産のアンディーブは「ヨーロッパの高級野菜」として結構な値段(5~6倍)が出ているのでびっくりしました。ちょっとした苦みがおいしいです。日本だと高級野菜なんですね。
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火曜日, 2月 03, 2009

新採研究員

 CIRADに新規研究員が採用され今日の午後はその方を含めてミーティングだった。ボスから突然ではあったがプレゼンを頼まれたので昨年の12月につくったものを使い回した。彼女は4月から産休で復帰は9月になるとのことだ。ペルーのトマトを題材にドクターとPDを過ごしたらしい。解析方法は現在の自分のテーマとほぼ同じなので、いろいろとアドバイスしていただいた。やはり先達がいるとするべき方向性を示していただけるのはありがたい。ひとりで論文と格闘しながら五里霧中の中を暗中模索して出口を探すのは時に無駄が多く非効率な場合がある。彼女が産休に入る前にできる限り学びたいと思う。私は今年の7月にはボルドーに異動でテーマも変わるだろうから、彼女が産休明けで復帰したときには私はもういないのだ。

 彼女の話す英語はかなりフランス語なまりがあって聞き取るのに苦労した。最近自分の耳もだいぶフランス語に適応してきたみたいで訛っていても頭の中で補完できる場合もあるがアシュカ testだけは何の事かわからず、スペルアウトしてもらってようやく理解。HKA testの事でしたが正にフランス語読みですね。

 それにしても今日はひどい雨だった。昼食に行くにも傘をさしていてもズボンはずぶ濡れ。その中を傘もささずに駆け抜けるフランス人。彼らはすこしくらい濡れる事は気にしないようだ(私から見るとかなり濡れているように見えるのだが・・・)。