月曜日, 6月 29, 2009

シアトルにて

 カナダの学会へ行くためにまずシアトルに行ったのですが、そこで待っていたのが米国の厳しいイミグレの審査でした。トランジットだけででもビザがいるので、そのことを知らなかったアフリカのガボン出身の院生がイミグレでひっかかってしまったのです。イミグレでつかまってしまった彼女をどうすることもできず、待っていることしかできません。次の飛行機の時間が迫る中、乗り遅れる必要はないと判断し彼女を置いてゲートに直行しました。日本のパスポートを持っていても電子渡航認証を事前にネットでする必要があるらしく(2009年1月12日からのようだけれど)私も審査官から「次回は入国を許可しません」と言われてしまいました。ガボンの彼女は結局、2時間有効のビサで次の飛行機でバンクーバーに来ることができたので幸いでした。
(米国と比べるとフランスは適当すぎです。私は日本のパスポートですが、それを係官に渡すだけでいつも通してくれます(研究用のVISAを取得してはありますが)。空港のセキュリティチェックの方がよほど厳しいくらいです。)

 シアトルの飛行場は迷路のようです。とにかく巨大です。ゲートに行くために3回ほど飛行場内で電車をのりかえました。シアトル空港から雪をかぶった山が一つ見えました。バンクーバーへはエアーカナダのプロペラ機で。上空から見たシアトルはとても整然とした町に感じられました。碁盤目のごとくに仕切られた土地に家が建っている感じです。
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 旅に出かける前は何か忘れ物はないかといつも心配になる。基本的にないものは現地調達すればいいという考えなので余分なものは持って行かない。準備は当日の朝か前日の寝る前に慌ただしく済ませます。出かける前はフライトのチケットとパスポートだけを確認しておしまい。私はラピュタの「君をのせて」が好きなのです。「さあ出掛けよう 一切れのパン ナイフ ランプ鞄に 詰め込んで」。忘れ物が不安になると何とかなるといつも自分に言い聞かせています。でも世界中の人がパスポートだけで国境を越えることができるわけではないことを実感することになったのです・・・。

月曜日, 6月 22, 2009

Fête de la Musique à Montpellier

 今日は音楽祭の日です。昼間のうちは静かだったのですが夕方になると家の近くから大音響がしてきました。少しのぞいてみたら単にスピーカーから大音響で音楽を再生しているだけ。何を考えているのか、少し興ざめです。家にいてもうるさいだけなので仕方なく街に繰り出すことに。この日はトラムも遅くまで運行しているようです。

このグループは三階のバルコニーをステージにしていました。


レストランの一角です。なかなかいい感じです。


この方は一人で頑張っています。スピーカーから音を出し液晶モニターを背負っています。


CORUMの階段ですが観客席と化していました(これで20:30くらいですが夏至なのでまだまだ青空です)。

そこら中から発せられる音でかなりカオスです。しかも大音響。足を止めて聞き入ってしまったグループもありましたが、ものすごい人混みだったこともあり、そそくさと帰りました。やはり音楽祭の翌日は休日にして欲しいものです。今夜はいつになったら寝させてもらえるのでしょうか。
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散水式冷房

これは、とあるレストランの天井です。 散水スプレーが定期的に作動してミストを部屋中に飛ばしてくれています。屋根も窓も開いていて外気が入ってくるようになっています。確かにこのスプレーが肌にかかると熱を奪ってくれて涼しくは感じます。日本と違って空気が乾燥しているのでこういう冷房方式が成立するのでしょう。しかしこのスプレーを浴びながらの食事は少し違和感がありました。なんか植物園の熱帯温室にいるような感じです(蒸し暑さは全くないのですが)。友達のフランス人が言うところによると、1~2年前から急に流行し始めたそうです。冷房を入れるよりは電気代は節約できそうです。
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火曜日, 6月 16, 2009

Permis de conduire

 日本の運転免許証をフランスのものに変えました。ボルドーに引っ越すと車がないと暮らせない感じなので免許が必要なのです(ネットで調べた限り国際運転免許証が有効なのは滞在許可証が発行されるまでのようです)。手続きをしつつ感じたことを記しておきます。あくまでもモンペリエ(エロー県)の話です。

 まず県庁のホームページはあまり役立たず、結局”Pour tous renseignements complémentaires, s’adresser au guichet PERMIS DE CONDUIRE de la Préfecture.”と書いてある始末。もっと情報ほしければ県庁の窓口まで来いということのようです。ネットにきちんと必要書類などのリストを公開してくれれば県庁の混雑も少しは緩和するだろうにと思います。並ぶのが好きなのか、並ばせるのが好きなのか、お国柄なんでしょうか。フランス人の友達ですら「私もあそこには行きたくない」と言わしめるところです。

 だいたいネットで調べて必要書類の見当はついていたのですが、まずは窓口へ行ってお伺いを立ててきました。必要書類が書かれた紙切れをくれました(この書類中の単語をキーワードにして検索しても引っかかってこないので、やはりネット上には置かれてないと思います)。必要なものは
 1 日本の運転免許証 およびその裏表のコピー
 2 運転免許証の法定翻訳
 3 パスポート用の証明写真
 4 住所氏名を書いて切手(0.56ユーロ)を貼った封筒
 5 パスポートのコピー
 6 滞在許可証のコピー
あと窓口でもらった複写式の申請書みたいのもの
写真については32mm x 36mmなどとかいてあったのでこれにあわせて切って持っていたのですが、窓口で小さいと言われてやり直しでした。県庁の中で証明写真をとる機械があったのでそこで取り直しました。写真は切らずに提出しました。実際にもらった免許証に貼ってある写真ですが、35x40の枠に33x43の写真が貼ってありました。法定翻訳については県庁で教えていただいたモンペリエ在住の法定翻訳家の方にお願いしました。県庁の中にコピー機が2台あったのですが両方とも故障中でした。仕方がないので近くの郵便局まで行ってコピーしました。

 書類を提出した日は5月26日です。私が一番気がかりだったのはモンペリエの滞在許可が6月30日までしかないということでした(滞在許可証の有効期限が数ヶ月必要との情報もネットで見かけたので)。提出のときに6月いっぱいで引っ越すんですけどと伝えたら、そのことを書いた付箋を提出書類に貼り付けておくように言われたのでそのようにしておきました。普通2ヶ月かかると言われました。

 驚いたことに6月8日の消印で免許を取りに県庁にまた来いとの手紙が届きました。こんなに速く手紙が届くとは思ってもいなかったです。持参するものとして
 1 身分証明書(パスポート)
 2 日本の運転免許証
 3 戸籍抄本と法定翻訳
とのことでした。受け取った手紙と一緒に持参しました。これらと引き替えにフランスの運転免許証を手に入れることができました。

土曜日, 6月 13, 2009

Umeå大学

 相棒の暮らす大学の宿舎に滞在してみました。実にきれいで快適でした。防音もしっかりしていて本当に静かでした。各部屋の入り口の扉も信じられないくらい重厚な作りでした。部屋にこもって実に快適に仕事ができました。宿舎の近くに十分大きなショッピングセンターや郵便局があり、研究室までは遊歩道を高原リゾートの雰囲気で歩いてすぐですし、サウナ付きのスポーツジムまでキャンパス内にあります。温水プールや、さらには2面のビーチバレーコート(ちゃんと白い砂が敷き詰められていて、壁には砂浜にヤシの絵が・・)まであってびっくり仰天でした。病院もキャンパス内にありましたし、保育園らしき施設も見えました。徒歩だけで生活を完結できる作りになっているようです。こういうものを目の当たりにすると日本の学生・研究者がかわいそうに思えてしまいました。こうやって全体が底上げされている人たちと比べると日本人は孤軍奮闘ですが、よく頑張っていると思います。本当にうらやましい限りでした。スウェーデンの税金は高いと言われてはいますが、それでもそれと引き替えるだけの価値はあるのかもしれないと思いました。

ストックホルムで出会ったおじさん

 ストックホルム中央駅をあてもなく物色していたら、おじさんに声をかけられた、「何か困っているのか」と。「明日乗る予定のバスを確認しているんです」とだけ適当に答えたのだけれど、フレンドリーなおじさんでいろいろ会話を仕掛けてくれた。「どこから来たのか」「何しに来たのか」「どんな仕事してるのか」などなど、お決りの話題ではあります。私が日本人だと知ると桜の話題を振ってくれました。彼は弁護士なのだそうですが、ウプサラに住んでいて、ストックホルムまで仕事で通っているのだそうです(ウプサラには仕事がないとのこと)。ちょうど自分の知人が秋からウプサラ大でポスドクになるのでウプサラにも遊びに行くと思うと言うと、そのときには是非連絡してくれと言って、電話番号を教えてくれました。通りすがりの日本人に自分の電話番号を教えるとは弁護士のなせる技なのでしょうか。
このおじさんとの会話で最も印象的だったのは、スウェーデンでは多くの人が英語を話すのでびっくりしたと私が言ったときに彼が答えたことです。「スウェーデンは小さな国でEUのメンバーとして他の国とコミュニケーションが必要だから、それは当然だ」と彼は言いました。「フランスではどうか」と彼が聞くので、「町なかで英語を話してくれる人は少ない」と答えると、苦笑いをされました。フランスはやはり大国としての振る舞いに映るのでしょう。

Stockholmその2

 ストックホルムの観光地としての美しさとは別にとくに街をぶらついてびっくりしたのはバスの大きさです。モンペリエのバスも日本と比べると大きい方だと思うけれど、スウェーデンのバスは2両編成になってることもあったりしてさらに大きい感じがします。そしてベビーカー専用スペース?もあるようで、ママさんたちは後方の専用?入り口から乗り込んでいました。

そのほかタンポポとタイ料理屋の多さも意外でした。
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Stockholmのホテル

 今回はストックホルムで行きと帰りの1泊ずつしましたがストックホルム中央駅から地下鉄で少し行ったところに安いホテル(それでも650SEKほど)をネットで見つけて予約したところに泊りました。帰りに泊ったホテルは病院付属のホテルで、妊婦さんの姿や新生児を抱えた新米ママを見ながらレストランで食事をしました。ネットの口コミ情報でもこれには評価が分かれていました。一般人を病院に泊めていいものかどうかは疑問ですが、部屋の作りは普通のホテルでした。ただシャワー室の中にも緊急呼び出しができるようになっていたり、便座が少し特殊(妊婦さんでも楽に座れるようにだと思いますが)でした。ホテルの稼働率を上げるという観点からはなかなかのアイディアだとは思います。妊娠中の方には極めてお勧めできるホテル(www.hotellmorby.se)でした。

Stockholm その1

 スウェーデンではRyanairはストックホルム南方のSkavsta空港に降りますがUmeåに行く飛行機(SASとNorwegian)はストックホルム北方のArlanda空港から出ます。Skavsta空港からストックホルムまではバスで1時間30分くらい。さらにそこからArlandaへ移動することを考えるとストックホルムで一泊してぶらつく方が楽しめそうだったので観光することにしました。あまり時間もなかったので観光バスに乗って概観することにしたのですが、自転車で散策してみたいと思うような美しい街でした。
次回Skavsta空港を利用するときはNykopingの街をぶらついてみても面白いかもしれないですが、StockholmとUmeå間には一日3本のバス(http://www.ybuss.se/)が運行されているようなので次回はバスに乗ってみるかもしれません。
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RyanAirでSwedenへ

 スウェーデンにいる相棒を訪ねて5月の下旬からUmeaへ行ってきました。Ryanairという会社の提供する格安チケットのフライトを初めて利用してみました。フランス人の友達から噂は聞いてはいたのですが、モンペリエ-ロンドン間が1ユーロと聞いたときには耳を疑い何度か聞き返したくらいでした。今回はマルセイユまでSNCFで移動して、マルセイユとストックホルム間のフライトを利用してみることにしました。保険やら手荷物の数やら自分で選択してチケットをネットで買うのですが、少し不安になったので職場の友達にRyanairについて聞いてみました。彼は一度利用したことがあったようですが荷物の制限が厳しいしネットの評判も悪いしあまり利用したくないみたいなことを言うのでますます不安になりつつ、まぁ安いから仕方ないかと思い、マルセイユのMP2空港まで行きました。

MP(普通の空港)と比べるとMP2(格安チケット専用空港)は倉庫みたいでコンクリートの床がむき出し。まぁ別にいいんです安ければね。MP2空港ではVISAチェックのカウンターとチェックインカウンターが別のために2回並ぶことに。驚いたことに席は早いもの順。一人であればどこでもいいのですが、相席がほしいとかいう場合は搭乗開始と同時にゲートに突撃して並ぶ必要がありそうです。でも優先搭乗の権利を事前に買っておけばその必要はないでしょうけれど。

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