月曜日, 1月 14, 2013

紅の豚

 昨年、飛行機の中で見た映画に紅の豚がある。このアニメ自体は以前に見たことがあったけれど、ほかの映画に気が引かれなかったので紅の豚ばかり2〜3回見ていた。何がいいのか聞かれても、言葉で説明するのは難しい。マルコが格好いいというのが主な理由である。それでいてなんとなく郷愁が漂っているところもあって味がある。いちいちうんちくを語っていると日が暮れるので、お気に入りの場面を一つだけ記しておく。

 アメリカ野郎に追撃されたマルコがジーナに電話で無事を知らせる場面がある。そこでの会話
ジーナ:「マルコ、今にローストポークになっちゃうから。私いやよ、そんなお葬式」
マルコ:「飛ばねえ豚は、ただの豚だ。」

 このマルコの台詞は自身の職業に誇りを持っていなければ出てこない台詞である。 信念と使命のもとに仕事に命をかける男の台詞。 少し格好つけてるところもあるけれど、なかなかしびれる場面である。 私は、そう思うのだが、ここのどこが格好いいのかよくわからない、馬鹿じゃないと思う人もいるだろう。 事実、ジーナはこれに対して「ばか」と言って電話を切っているのだ。

 ところでこの場面はフランス語ではどう訳されているのか気になるところである。字幕は以下の通り。
"Marco, tu vas finir en rôti de porc... épargne-moi Ça!"
"Je suis un cochon, mais je vole"
おおよその訳は
「マルコ、あなたはローストポークになっちゃうよ。それは勘弁して」
「私は豚だけど、私は飛ぶ」

 フランス語吹き替えのマルコ役はジャン・レノであるが、実際に耳から聞こえてくる台詞は以下のようだ。
"Et puis, si tu ne fais pas attention, tu vas finir en rôti de porc. Je veux pas que ça t'arrive Porco, je veux pas..."
"Tu voudrais que j'arrête de voler pour faire du lard?"
おおよその日本語は
「それから、注意しないと、ローストポークになっちゃうよ。そうなってほしくないの、ポルコ・・・」
「ラードを作るために飛ぶのをやめてほしいのか?」

 字幕の方が、字面からは日本語に忠実そうに見える、しかし何か変。一方のジャン・レノはフランス人らしくエスプリをきかせてお返したのか?


[おまけ]
英語版を見てみた。まず、字幕は
"Someday you're going to be a pork roast. I don't want to go to your funeral."
"A pig's gotta fly."
"Idiot!"
吹き替えは
"Keep up the way you are going, and you are going to be roasted pork, and I don't want that to happen."
"A pig that doesn't fly is nothing but grounded pork."
"Jerk"
英語の吹き替え版はなかなか面白い。「飛ばない豚は単なるひき肉さ」
なかなかいい味が出ている。

火曜日, 1月 01, 2013

謹賀新年

  元旦はよい天気で富士山が大変きれいでした。良い年になりますように。
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