木曜日, 8月 28, 2008

SSRをHRMで

New PhytologistをブラウズしていたらEarly ViewにHRMの論文があったので読んでみました。

Croxford A.E., Rogers T., Caligari P.D. and Wilkinson M.J., 2008.
High-resolution melt analysis to identify and map sequence-tagged site
anchor points onto linkage maps: a white lupin (Lupinus albus) map as an
exemplar. New Phytol.

 この論文はHRMでマップを初めて構築したというのが売りのようなのですが、論文を読んでこういう手もあるなと思ったのは、SSRもHRMでタイピングしてしまうというものです。SSRで断片長多型がなくてもSNPが拾えるかもしれません。なのでマーカー数を稼ぎたい場合はSSRで断片長多型がないからといって諦めずにHRMを試してみるのも手だと思います。

金メダリスト

北京オリンピックのハンドボールでフランスは金メダルを獲得しました。4~5人の選手がモンペリエ出身のようで、今日はバージンストアの前で凱旋・歓迎会みたいでした。オリンピック選手を目の前に生まれて初めて見てしかも金メダルを4つも拝ませていただきました。ちょっと感動です。
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月曜日, 8月 25, 2008

ワイン街道


いつもはバスで通る道を歩いてみた。家から職場まで2時間くらいで歩けることがわかった。バスに乗り遅れたときとか、歩くとどのくらいかかるか知っておくことは重要だ。歩くと途中で新しい発見もたくさんある。たとえばこれ、ワイン街道?なんて書いてある。さすがワインの国だ。



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ブドウの列の間には小さな車が通れるくらいの間隔があいている。
これをGoogleMapsで見ると、確かに整列しているのがわかる。

金曜日, 8月 22, 2008

Mossonのフリーマーケット

Mossonというところで毎週日曜日に開催されるフリーマーケットを見に行ってきました。ほとんどガラクタ市といった方が適当です。何でこんなもんが売られているのだろうというようなものまであります(ちぎれた車のフェンダーミラーとか、錆さびの工具とか)。何から何までそろいそうで見て歩くだけで面白かったのですが、この話を職場でしたら「あの辺はよくない」と一蹴されてしまいました。「モンペリエのexcluded region」だとのこと。実はアルジェリアとの戦争で亡命した人たちのために準備された場所らしいのです。しかし何も知らない日本人にそんな露骨な事を言わなくてもと思いつつ聞いていました。そういう職員の発言をフォローするかのように院生が「最近はトラムも通ってだいぶ変わった」と言っていました。以前はフリーマーケットは町の中心のペイルー広場の水道橋の下で開催されていたらいいのですが場所が狭いので今の場所に移ったとのこと。このガラクタ市は誰でも出品できるようです。16ユーロくらいでチケットを買えばいいとの事です。「日本のものを売ったら」と勧められてしまいました。しかし16ユーロって高いように思うのですが、院生曰く「俺は道に転がっていたテレビを20ユーロで売って16ユーロを取り返した」らしいのです。「自転車とか何か盗難にあったら、ガラクタ市を探すと見つかるかもしれない」とのこと。自転車は最近ほしいと思いつつ、盗まれる可能性も高い(盗難が多いということは本やネットで読んで一応知ってはいた)だろうし、来年はボルドーに引っ越さないといけないし、で今ひとつ買う気になれないのと、値段の相場がわからないのでボラれて終わりかと思ったので何も買わずに帰りました。後で聞いたところによるとガラクタ市の自転車の相場は40ユーロから50ユーロらしいです、ただし最近は新品の自転車も安くなっていてあまり中古を買うメリットはないらしいとか。ただ中古のぼろい自転車の方が盗まれる可能性は低いというメリットがあるとの事。それにしてもこちらの人たちが使っている自転車にかける鍵はとても立派です。というか日本ならこれはバイク用だろうと思うものが自転車用に使われています。あんな重たい鍵を自転車とともに持ち歩かないといけない事を考えるだけで、自転車にのる気が半減です。


Mossonの周辺をぶらついていたらサッカー競技場を見つけました。

こちらはプールです。Piscine Olympique Neptuneと書いてあります。滑り台もあって遊べそうです。Posted by Picasa

水曜日, 8月 13, 2008

テーブルマナー

 フランス料理のテーブルマナーとして、すべてきれいに食べないというのがあるらしい。すなわち食べ残しておくのがマナーらしい。職場の食堂で食べる昼食は私にとってはおいしいのできれいに食べてしまうのだが、確かに周りの人を見ると必ず食べ残している。「きれいに食べるね」と言われたので、「これがJapaneseスタイルなのだ」言ったら、フランス料理、特に高級料理店の場合は、きれいに食べるとuneducatedとみなされると教えてくれた。フランス人研究員曰く「でもここ(職場の食堂)で食べ残しているのは、ここが高級料理店というわけではなくて単にまずいから」らしい。家に帰っていろいろフランス料理のテーブルマナーをネットで調べてみても食べ残すのがマナーなんて書いてある日本語のホームページは探せなかった。どこまで本当なのか良くわからないけれど、ヤポネは全く変だと思われないためにもまわりに合わせておくのが無難だとは思いますが、皆さん本当に結構食べ残してます。学校給食でも残さず食べるように教育を受けた人間としては残すのがマナーというのは違和感があります。

火曜日, 8月 12, 2008

PCR産物の精製

たまたま目に留まった論文があるので記しておきます。

An efficient method for purification of PCR products for sequencing
Hao Ma and Stephen DiFazio
Department of Biology, West Virginia University, Morgantown, WV, USA
BioTechniques 44:921-923 (June 2008)doi 10.2144/000112809

0.1-0.2%の低融点アガロースを普通のアガロースゲルの型に流し込んでPCR productを電気泳動して分離精製するというものです。たしかにMultibandingしてしまったものを、どうしてもシークエンスしたいという場合には手ごろな方法かもしれません。検体数が少なければこの方法で押してしまうこともできますが、あくまでも中継ぎの方法だと思います。

日曜日, 8月 10, 2008

お店のブドウ

ブドウの収穫が始まりました。近所の商店で見つけたブドウ。新鮮そうだったので買ってみました。ここの店のおっちゃんはいつも暇そうに店番をしています。もう顔見知りになっているので店の前を通ると必ず挨拶します。レジで握手したこともあります。私が日本から来たことがわかると、「さよなら」といってくれました。日本は美しい(beau)というイメージがあるようです。 例外にもれず日曜休みのお店です。 ブドウの方は丸ごと食べるしかなさそうです。皮を剥くほどでもないし種もあって食べにくい感じはしますが甘みもありみずみずしくおいしいです。
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土曜日, 8月 09, 2008

名前

 Saneyoshiの名前には意味があるのかと職場のお茶の時間に聞かれたので、漢字の意味を説明した。すごくびっくりされてしまった。フランス人の名前は日本とは対照的でかなりありふれた名前や有名人の名前が多い感じがする。同じ部屋の院生のお父さんはモロッコからの移民なのだが、フランス社会に子供が溶け込んでほしいという思いからフランソワという名前をつけたそうだ。これは典型的なフランス人の名前らしい。二人の職員はベネジクトとアレクソンといいますが歴史の教科書を少しみるだけで出てきそうな名前です。ベネジクトは教会関係者の男性かと会うまでは思っていましたが普通の女性でした。アレクソンはアレクサンダー大王のことです。最近フランスで問題になっているのがアメリカンな名前(ケビンとかブライアン)の子供が増えているそうです。どうやらメディアの影響らしく、両親の教養のなさを反映しているとのことです。こういう名前だと就職に不利になる可能性があるとのことです。現在でもアラブ系の名前だと就職に不利なんだそうです。

日曜日, 8月 03, 2008

ファーブル博物館

ファーブル博物館( http://museefabre.montpellier-agglo.com/ )を見学してきました。 今はちょうどクールベの特別展が開催されていました。外見はそれほど大きいように見えませんが中は大きくて迷子になるくらい。常設展もゆっくり見ると3時間くらいはかかりそうです(そのくらいかかりましたが)。宗教画については深い意味はわかりませんが、見ていると想像力をかきたてるものがあります。亡くなった人の周りで悲しむ人と天子の絵とか戦争の最中の絵や天国と地獄を連想させる絵とかです。実物と間違うほどの葡萄、かわいらしい子供や天使、美しい女性の絵など見ているとあっという間に時間がたってしまいました。ほとんど落書きとしか思えない作品や単なる巨大な黒壁にしか見えない作品とかは猫に小判でした。常設展はあまり人も入っていなくてのんびり鑑賞することができました。出口に土産物屋さんがあったので入ってみたらちょうど気に入った絵の絵葉書やしおりがあったので記念に買ってしまいました。
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土曜日, 8月 02, 2008

南仏から見た日本

 こちら(モンペリエ)の研究所に来たてのころによく聞かれたことがある。「なぜフランスに来たのか」という質問である。空港に迎えに来てくださった研究員の方に車の中で「日本から来るとは思ってもいなかった。」と言われたときには意外な感じがしたものだが、確かに街中でもほとんど日本人らしい人は見かけない。研究所に限っても日本出身者は過去に数えるくらいしかいないようだ。それに日本車も街中でほたまにしか見かけない。
 研究室の構成はいまだに良くわからないけれど実験系と解析系に別れているような感じがする。ボスは一人で全体を統括している。私のいるのは実験系のほうでメンバーは職員二人と院生5人と私である。院生5人のうち女性三人がアフリカ(ガボン、ドーゴ、ニジェール)出身であり男性二人が「フランス人」である。フランス人のうちの一人の父方はモロッコからの移民だそうだ。メンバーはこんな感じなのであるが意外と日本語を知っていた。「コンニチハ、アリガトウ、スシ」などは朝飯前。びっくりしたのはショーグンとかゲーシャという単語を知っていたことである。どうやらテレビゲームの影響らしいのだが・・・。チヒロとかトトロとかミヤザキも良く知っていた。これを知っていたのはリヨン出身の院生で自分が日本へ研究しに行くことはできるのかと聞くので、日本には海外の研究者用のファンドがあるということを伝えておいた。彼は"I want to discover real Japan."と言っていた。彼は日本を見てどう感じるのだろうか。
 トーゴ出身の院生からは「日本のオフィシャルランゲージは英語なのか」と聞かれた。それから「日本には言葉がいくつあるのか」という質問も受けた(方言があって理解できないこともあると伝えておいたが・・・)。それから話をしてわかったのだが彼女の常識からすれば英語を話すヤポネを見れば確かにそういう発想になるのだ。彼女の国にはとてもたくさんの言葉があり同じ国でもコミュニケーションできないくらい違った言葉らしく、何とかフランス語を介してコミュニケーションするらしいのである。ドーゴは過去にフランスの統治を受けた国なのでオフィシャルランゲージがフランス語なのだろう。
 男性職員のフランス人からはSINA-RINGOを知っているかと聞かれたのだが、何のことだかさっぱりわからず、そのほかアーティストの名前についても私の方が知らないくらいだ(私が知らなさ過ぎるというのはあるのだが)。SINA-RINGOというのは椎名林檎のことのようだ。結構こちらでは人気があるらしい。