日曜日, 3月 22, 2009

春祭り Printemps de Baillarguet

CIRADのBaillarguetキャンパスで20日に春祭りがありました。ちょうど20日は春分の日ですね(フランスでは祝日ではありませんが)。ところでCIRADの正式名称は”Centre de coopération internationale en recherche agronomique pour le développement”です。日本語にすると「開発のための農学研究国際協力センター」とでもなるのでしょうか。もともとは熱帯関係の9つの研究機関が統合されてできた組織です。フランスにとっての熱帯は主にアフリカになりますから、アフリカからの院生・ポスドク・研修生が圧倒的に多いです。(私はもともとボルドーのINRAに属していますが一年だけCIRADに派遣されている形になっています。)

 こういうわけで春祭りではフランス以外の出身者が自分の国を紹介する機会が与えられています。CIRADからは国あたり50ユーロまでの補助が出ることになっています(なかなか良い制度です)。もともとはイエメンの友達のおっちゃんに頼まれたのですが、CIRADでは私が唯一の日本人なので断るわけにもいかず日本のブースを担当しました。写真は春祭りが終わって後片付けを始めたときに、ふと我に返り撮ったものです。暖簾はモンペリエで手に入れました。ポスターは日本政府観光局のパリ事務所から送っていただきました(メールで資料提供を依頼したらポスター・パンフレット・DVDが送られてきました)。ブースの飾り付けから、JPEG・MP3ファイルの準備、食べ物の準備、接客対応までいろいろあり大変でしたが知り合いも増えて楽しい経験でした。昨日ゼネストのなかを急遽買い出しに行ったのも今日のためでした。このブースの前に机を置いて、日の丸を飾って日本酒、焼酎、梅酒、緑茶、柿の種、ようかん、ご飯(ジャポニカ米)と国産の鰻を並べました。ご飯と鰻以外はモンペリエで調達したものです。ご飯(無菌パック)と鰻(真空パック)はいざというときのために常備しているのですが(自分で食べるためではないのです)、今回はこれが役立ちました。大鍋で料理をたくさんつくってきていた方も結構いましたが、スーツケース一つで極東の日本から単身赴任した身にはこれが限界です。この催しのコーディネータのスペイン人からは民族衣装があれば着てほしいと言われていたのですが、とてもそんな余裕はありません(そもそも日本人の民族衣装って?)。ちなみに抹茶ようかんと鰻は大好評でした。いずれも切って出すだけの超手抜き料理ですが・・・。ようかんの作り方を聞かれたのですがとても答えられませんでした。

 私は郷に入りては郷に従えばいいと思っているのでフランスで日本食を維持するつもりは毛頭なく炊飯器すら持っていませんが、日本を紹介しないといけないときなどは困ることになります。フランスにはあくまでも一時滞在なのであまり荷物は増やしたくないのですが、炊飯器くらいはあった方がいいのかもしれないと思いました。やはりご飯を炊けないと和食は始まらないですね。
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