日曜日, 3月 08, 2009

賭ける魂

 日経ビジネスONLINEのコラムで植田啓司という人を知った。そのコラムに共鳴するところも多かったので著作を読んでみることにした。「偶然のチカラ」と「賭ける魂」である。私の感想では後者の方が面白い。前者は朝日カルチャーセンターでの講義内容がもとになっているだけあって少し真面目な内容で、途中で何度か睡魔に襲われた。両方の著作とも重要なところはフォントが変えてあるので、あとで読み返すときなど、それなりに読みやすくはなっている。ここでは「賭ける魂」から面白いと思ったところを2つだけ書きとどめておきたい。

 「秘訣は『自分をマイナスの状態におく』ことにある。マイナスの状態とは、負けることであり、自分を失うことであり、社会から遠ざかることでもある」(p50)→南仏の田舎町にいると、ふと何しに来たのかと考えてしまうこともあり、少し琴線に触れたところです。

 「ギャンブルでもなんでもやればやるほどつきは落ちる。ひとつのことを長くやればやるほど、すべてがうまくいかなくなる。」(p172)→この運の流れに対処する方法は二つあるそうですが、著者の示す対処法は対処法と言うより処世術というか気持ちの持ち方みたいに思えます。

 私はギャンブルはしませんが、人生はそれ自体がギャンブルだと思ってます。