街全体がテーマパークのようになっていて会場から会場へ移動します。会場は役場、公民館、博物館のようなところから即席の建物まで街全体に分散していました。町なかを漫画のキャラクターの着ぐるみが歩いていたりもしました。専用のバスも運行されていました。テーマパークの中を走るバスらしくおしゃれです。日曜日にもかかわらず結構な人混みでした。
友達のフランス人の車に乗せてもらってきたのですが人混みを避けるために彼らは日曜日を選んだとのことです。日曜日はプログラムも少ないようですがどのみち全て見ることはできないので、人混みが少ない方が有り難いわけです。日曜日はたまたま文化大臣のフレデリック・ミッテランが視察に来ていて報道陣が取り囲んでいました。
アングレームの街の様子です。旧市街は丘の上にある感じで天気も良く見晴らしがよいです。ただとても寒い日でアングレームに来る途中、車の温度計はマイナス7度を示していました。木の枝についた氷がきれいでした。
le musée de la bande dessinéeです。漫画博物館といったところです。ボンデシネだけでなく日本の漫画も紹介されていました。日本の漫画の歴史は絵巻物に遡るというところから紹介されていて北斎には画狂(le fou de dessine)という異名があって漫画という用語が彼に由来すること。そしてMangaの意味するところがdessin au trait libreとかesquisse au gré de la fantaisieであることが説明されていました。北斎といえば誰でも想像するのが富士の絵だとおもいますがフランス語にはGrande Vague de Kanagawaと訳されているようです。日本語では神奈川沖浪裏という作品ですがネットで調べていたら「浪裏」を単に「大波」と訳するのはまち がっているという指摘を見つけました。隠れた富士があるとは結構奥が深いものです。ここでは北斎は日本のバンデシネの先駆者という位置づけになっていました。あと手塚治虫は漫画の神として紹介されていました。
博物館の中には椅子もあり座ってのんびり漫画を読むこともできます。フランス人の友達からしばしば「○○を知っているか」と聞かれるのですが、フランス人以下の知識しかなくまともに答えられないのが情けないところでした。日本の漫画フェスティバルにも足を運んでみようかとふと思いました。
アングレームにはバンデシネの学校(École européenne supérieure de l'image)があり、大学院もあるようで博士の学位も取得できるようです。このまちは全国から漫画家を目指す人が集まる、そんな雰囲気を感じました。
関連リンク
Festival International de la Bande Dessinée d'Angoulême
バンデシネ(Wikipedia)
アングレーム国際漫画祭(Wikipedia)
École européenne supérieure de l'image(Wikipédia)
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